50代のポートフォリオ 私の場合

私は、大学で経済学、特に金融論を専攻していました。

新卒入社した保険会社でも資産運用部門にいたこともありました。今は会員ではありませんが、証券アナリスト資格も取りました。

20代の頃から株式投資は、私の趣味で、今もやっています。

リーマンショック直後にはJ-REITを信用取引までつかって多く買い、その後値上がりしたので売却し、300万円を2200万円にしました。

今は、年齢的にも大損したら取り返せませんので、大負けしないことを重視してポートフォリオを組んでいます。

私の資産運用方針

キャピタルゲインよりインカムゲイン

 毎日、株式市場の状況はチェックしていますし、テレビ東京のモーサテ、NIKKEI NEWS NEXTから経済ニュースはほぼ毎日見ています。

 しかし、経済ニュースが原因で、市場に大きな変動があった場合、気になって仕方がありません。

 これまでの経験からニュース、タイミングや市場環境に左右されるキャピタルゲイン狙いよりもインカムゲイン狙いのほうがパフォーマンスもよかったです。多少値下がりして含み損でいても「インカムゲイン狙い」と割り切ることができ精神的にも余裕が持てます。

 大きく値下がりした時は高配当が期待できるものに投資できるチャンスと捉えます。

投資対象に期待する配当利回りは、最低でも4.8%以上です。

投資対象としては、為替ヘッジ付の債券ETF、J-REIT、高配当株です。

分散投資

 若い時はキャピタルゲインを狙って、狙いを定めた銘柄に集中投資したほうが大きく儲けることができるかもしれません。私も30代の時にはそうしました。

 しかし50代になると、若い時のような勝負はできません。集中投資した銘柄が大きく値下がりしてしまうとその後のリカバリーが難しくなります。したがって分散投資をします。

 まずはリスクファクターの異なる投資対象(資産クラス)を選びます。ヘッジ付外国債券ETFと日本株、J-REITでは価格の変動要因が違います。

 ヘッジ付外国債券は、投資対象国の金利の変動に対応して価格が変動し、J-REITは日本の不動産市況に影響されます。どちらかが大きく値下がり、値上がりしたときも、もう一方も同じように価格が変動するということはあまりありません。ポートフォリオ全体としては大きな価値の変動はないようにしています。

為替リスクについて

 資産運用にあたっては、相場観をもって行っています。特に為替についてです。

 2024年8月現在、日本円は円安水準にあると考えています。今後、日本の金融政策は金利を引き上げる方向でしょうし、アメリカは逆に金利を引き下げる方向と予想しています。日本とアメリカの金利差が小さくなり、これは円高要因になります。

 今後円高になると予想しているので、現在は外貨建て資産への投資は少なくすべきタイミングと考えています。

 しかし、市場に関する予想は外れるものです。経済状況から日本銀行が金利を引き上げることができない。ということは考えられますし、アメリカも金利を引き下げられないかもしれません。

 そこで、高利回りが期待できる投資対象にしぼって、外貨建て資産も保有しています。トルコリラMMFと高配当の米国株ETFです。

 トルコリラMMFは配当利回り42%です。ここ10数年右肩下がりで値下がりしてきましたが、やっと金融政策もまともになり、これ以上のリラ安はないのではないか。という判断です。といっても買った当初より円高リラ安となっています。

銘柄選定

 リスク要因の異なる資産クラスを分散するだけでなく、同じ資産クラス内でも銘柄を分散しています。ETFはそれに投資することが銘柄分散となっていますが、J-REIT、日本の高配当株は個別銘柄に投資しています。

J-REIT

・配当利回り4.8%以上

・首都圏、大都市圏の物件を投資対象としている銘柄を購入する。地方物件が中心の銘柄は買わない。地方都市在住なのでわかりますが、残念ながら地方の不動産需要が高まる将来が想像できません。

・ホテルを主な投資対象としている銘柄は買わない。インバウンド需要に沸いているセクターですが、為替やコロナウイルスのようなリスクにさらされているので相当利回りが高くないと投資対象としていいとは思いません。

・一銘柄あたりの投資金額に上限を設定する。

日本株投資選択

・基本的には内需銘柄。為替リスクを取りたくないからです。

・予定配当利回り5%以上。記念配当でなく通常配当であること。

・売上高営業利益率とROEが十分に高いこと、PERが極端に大きくないこと。

 いくら見かけの配当利回りが高くても、配当の原資となる利益水準が低くてはその高配当がいつまで続くかわかりません。業績に見合わない配当をしている会社を投資対象から排除するためです。

・チャートはあまり参考にしない。業績の裏付けがある高配当銘柄は大きく下げることがあっても値段が戻ってくるのも早いです。

 

トレーディング枠

 ギャンブル枠も一定金額の枠内で設定しています。自分の予想の反対をいったらロスカットをします。

 日経平均を対象としたETFです。チャートや相場状況を見てタイミングをとらえて、レバレッジETFとダブルインバースETFを購入することがあります。

 基本的には相場の転換点ではないか。と考えたときに買います。ずっと上げ続けていたのに、下がり始めた最初の日にインバースETFを買います。逆に下がり続けていたところに、上げた最初の日にレバレッジETFを買うというやり方です。

 日経平均株価が下がると予想してインバースETFを買って、予想が外れた場合は直近高値を超えたらロスカットします。

 日経平均株価が上がると予想してレバレッジETFを買って、予想が外れた場合は直近安値を下回ったらロスカットします。

私のポートフォリオ(2024年8月)

2024年8月現在、次のようなポートフォリオとなっています。

資産クラス銘柄投資割合
為替ヘッジ付外債iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債ETF(H有)8.4%
為替ヘッジ付外債iシェアーズ 米ドル建ハイイールド社債ETF(H有)7.5%
為替ヘッジ付外債iシェアーズ 米ドル建て新興国債券(H有)7.1%
J-REIT24銘柄30.5%
日本株5銘柄13.9%
米国株アンプリファイ・ハイインカムETF4.4%
トルコリラMMF10.4%
現金17.8%

 J-REITは私の大好きな投資クラスです。為替リスクがなく、家賃収入で業績も大きく変化しません。ですので利回りは安定的かつ高利回りです。金利上昇には弱いのでこれから金利があがってくると若干値下がりすることがあるかもしれません。

 iシェアーズの投資適格債ETFは、アメリカの高格付け企業の債券ETFです。利回りは4%程度ですが、これからアメリカの金利が低下してくると予想しているのでキャピタルゲインも期待できる資産クラスです。米国債ほどではないですが比較的安全と思っています。

 iシェアーズのハイイールド債券は、格付けの低いアメリカ企業の社債で構成されたETFです。金融危機になると大きく値下がりすることになると思いますが、銘柄がよく分散されているETFであることと、5%台半ばの利回りであることから購入しました。

 iシェアーズの新興国債は、利回りが4%台後半で、リスクを考えると利回りは少し物足りないのですが、ヘッジ付外債の資産クラスを米国債だけにしてしまうのもリスクがあると考えて購入しました。

 日本株は国内需要の銘柄中心です。メディア、化粧品、パチンコ関連、そしてタイヤメーカーです。どれも高い営業利益率と高ROEで、高配当の銘柄に絞っています。

 今後はヘッジ付外債ETFを9月のFOMCまで投資金額を増やしていきます。

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