今日は、井下田久幸さんのビジネスコンペ300戦無敗 選ばれ続ける極意をご紹介します。
作者の井下田久幸さんはドルフィア株式会社代表取締役。IT業界一筋で34年でSEからマーケティング、営業と幅広く経験された方です。IBMからITベンチャーに転職されたという経歴の方ですが、特筆すべきはビジネスコンペで300戦無敗。ビジネスの場で「選ばれ続けてきた」という方です。
50代の私は定年後の人生をどう生きるかを模索していますが、「中高年リスキリング これからも必要とされる働き方を手にいれる (朝日新書)」「等身大の定年後~お金・働き方・生きがい~ (光文社新書)
」を読んで、定年後はこれまでの経験を生かしてフリーランスで稼ぐことを目標にしています。
書評・要約「等身大の定年後」(光文社新書)奥田祥子
しかし、フリーランスになるということは、仕事を得るために仕事を発注する人から「選ばれなければならない」ということでもあります。そのようなことを考えていた時、この本を書店で見つけて買ってしまいました。
タイトルをつけた人のセンスに脱帽です。
この本を3行で要約
・「選ばれ続ける人」は戦略を持って行動しており、選ばれるための習慣がある。
・「選ばれ続けてきた」著者の体験に基づいたテクニックが書かれている。
・「選ばれるための」場であるプレゼンのコツが秀逸。
こんな人におすすめ
・努力しているつもりだが、顧客や上司から「選ばれない」で成果が出ないと悩んでいるビジネスマン
・成長意欲の高いビジネスマン
要約
「選ばれる人」の戦略
「選ばれる人」はやみくもに行動しているのではなく、戦略を立てて行動している。
・試食戦略:自社製品やサービスをまず試してもらう。大切なのは客に合わせたカスタマイズ
・帳尻合わせ戦略:弱者はスピードで勝負。スピード感ある柔軟な動きは信頼感があり選ばれることに直結する。
・アドバイザー戦略:売り込みをしない。日ごろから人の困りごとに対応していれば返報性の原理によりお返ししてくれる。
「選ばれる人」の基礎力
即断で行動できる人、即断するためには日ごろからあらゆることに関心をもち、なぜそうなのか考え整理している。即断力を磨くためには下記が必要
・好奇心
・俯瞰力:自分の頭でディベートする習慣をもつ
・要約力:ファシリテータを買って出る。
・自責力:腹が立ったら練習機会が来たと思う。
・遂行力:チャレンジする前に1勝9敗であることを織り込んでおく
プレゼンで勝つ方法
・20分前にはプレゼン会場に入り、場になじんでおく
・プレゼン前に客の興味を把握しておく。
・始まるまでが勝負、始まる前に多くの人と目を合わせ会話もしておく。「聴衆のひとり」と思わせない。
・プレゼンは最初の5分、つかみが勝負。ここで魂を揺さぶらなければならない。
人を説得する方法
人はだいたい次の4タイプにわかれる。タイプにあった説得する。
・周囲の人に活気が生まれればよいというタイプ:事例を多くみせ、成功した場合の報酬を見せる。
・プロセス重視タイプ:確証や現実性を見せる
・みんなの同意を重視するタイプ:チームワーク重視の人で保証や支持があることを重視する。
・結論から聞く、権力志向タイプ:自分で決めたがるのでメリット・デメリットを含めて選択肢を提示
選ばれる人の習慣
・結果目標と行動目標をもって行動する。結果が大事だがそこに至るまでの行動を検証する。
・最高のシナリオと最低のシナリオの両方を用意しておく。
・レスポンスは早くする。
・お金以上に時間を大事にする。
・スマホで名刺管理や行動記録をつけておく。
例えば人と会い、再会したときに話が盛り上がり、印象が強くなり「選ばれる」可能性が高くなる。また、人を訪問する前に行動記録や名刺管理を検索しておく。
・仲間選びは重要。人に与える習慣のある人(ギバー)を選び、奪うことでよしとする人(テイカー)は選ばない。
・テイカーの見分け方は、愚痴や不平不満が多い人、その人の周辺にいる人の平均値がその人そのもの。ネットワークビジネスなど友達経済をやっている人には近づかない。
まとめ
この本を読んで私が早速取り入れたことは、選ばれる人の習慣にあった「行動記録をつける」です。
スマホアプリ”Life Bear”(ライフベア)を使って日記を書き始めました。
アプリ内にノートというメモ帳があるのでそこに計画を書いておき、日々の行動記録と照らし合わせることで自分の中で前進している感覚があります。
その他にもプレゼンの工夫や選ばれるための戦略など、大変参考になりました。著者自身の体験エピソードに基づいて書かれているので、「あるある」と思いながら読めます。